もう何代目になるのかわからなくなってしまうほどテンバ2というカメラバックを愛用してきた。はじめて使ったのが大学生の時だったから、かれこれ28年くらいの付き合いになる。途中、何度も浮気をしていろいろなカメラバックを使うのだけれど、結局これに戻ってきてしまう。
とてもシンプルな作りで、手頃なサイズ。この中にEOS1DsMARK IIIとレンズ三本くらいは押し込めてしまうし、普段使いはカメラ一台とレンズ一本、という具合。
ところが時代は流れ、不変を誇っていたテンバ2はラインナップから外れてしまった。一時「TENBA-2 II」という復刻版が出ていたが、中国製造のそれは、縫うべきところが縫っていなかったり作りが粗く本来の魅力を失ったものになってしまった。
テンバ2に代わるものを探していたところ、アルティザン&アーティストACAM-3000というほぼ同じサイズのバックを見つけた。高さがやや短く、わずかに小振り。でも、メイン機を1Ds系から5DMARK IIに変えた今ならベストサイズになるかも知れない。6000円ほどのテンバ2と比べて、値段は破格の21000円。果たしてそれだけの価値が見いだせるか。使い始めてまだ三日。テンバ2の跡目を無事に継げるか、長い長いトライアルは始まったばかりである。